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第8回 【ドラフト総括】埼玉西武ライオンズ編2014年11月12日
【目次】
[1] 今年はエース候補・高橋光成を指名
[2] 隠し玉・玉村祐典がどこまで化けるか
隠し玉・玉村祐典がどこまで化けるか

外崎 修汰(富士大)
3位の外崎 修汰(富士大)は堅実な守備をウリにするショートストップ。打撃は強いスイングが出来ており、一発はないが、鋭い打球を飛ばすことが出来ている。今年の西武は3人の内野手を戦力外通告としており、穴埋め役として期待されているだろう。1年目からアピールしてほしい選手だ。
4位の玉村 祐典(敦賀気比卒)は高校時代、最速146キロを計測した本格派右腕。大学へ進んだものの、中退していた投手だ。トレーニングを続けながら、最速149キロまで伸ばし、母校で後輩のために打撃投手を手伝っていた。無所属なので、とてもスカウトにアピールするチャンスはないのだが、埼玉西武は独自のネットワークを使いながら、玉村の存在を知り、チェックしていたと考えられる。
そして、そこで玉村を見て絶賛したということだろう。ただ無所属の投手ならば、もっと下位で指名したいという魂胆があったと思う。4位で指名したのは、恐らく他球団も玉村を狙っていて、繰り上げたということだろう。本格的な環境に飛び込んで、どんな変化があるか注目をしていきたい。
5位の山田 遙楓(佐賀工)は身体能力が優れた遊撃手。瞬発力の高さ、スピードの高さがウリで、プロの環境に揉まれることで、どこまでレベルアップするかに注目したい。
育成選手1位の戸川 大輔(北海)は、中学時代は投手だったが、高校に入って打力を磨いてきた選手。強打をプロの舞台で磨き、存在感を示すことが出来るか。
1位に指名したのが高橋光ということで、エース候補を指名したのは高く評価できる。そして2位以降を見渡すと、即戦力を意識出来る投手は少なく、実力的には未知数の投手が多い。埼玉西武は地方でも、素材型の投手を好みながら、1人は即戦力を意識出来る投手を指名してきたが、今年は1年目から活躍出来る投手ではなく、将来性を重視した指名となっている。
ただ埼玉西武は、トレード、自由契約、新外国人と様々なルートから選手を獲得していく球団だ。既に新外国人・郭 俊麟を獲得しており、来季へ向けてしっかりと巻き返しの準備をしているように感じた。
今回のドラフト指名の成否が分かるのは、やはり3年~5年後だろう。指名された選手が思惑通りの活躍をすることを期待したい。
総括点数 65点 高橋光成を指名も、即戦力を意識出来る投手が1人欲しかった
(文・河嶋 宗一)

- 編集長 河嶋 宗一
- 出身地:千葉県
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- ■ 編集長であり、ドットコムのスカウト部長と呼ばれ、日本全国の隠れた名選手を探索。
- ■ 幅広いアンテナと鋭い観察力でダイヤの原石を見つけだす。
- ■ 編集部の理論派として、今日も球場に足を運ぶ。
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