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第3回 【小関順二のドラフト指名予想】中日ドラゴンズ編2014年10月09日
【目次】
[1] 中日の一番の課題「若返り」
[2] 地元・東海地区は静岡勢が狙い目か 捕手も補強ポイント
[3] 投手補強は社会人投手だ!
中日ドラゴンズ 今季戦績
144試合 67勝73敗4分 勝率.479 セリーグ4位
中日の一番の課題「若返り」

来季、主力投手としての活躍が期待される濱田 達郎選手(写真は愛工大名電時代)
中日の課題は言わずもがなの「若返り」である。まず、今年のレギュラークラスの年齢を紹介しよう(年齢は今年の満年齢)。
捕手=谷繁 元信44歳、一塁=森野 将彦36歳(インタビュー)、二塁=荒木 雅博37歳、三塁=ルナ34歳、遊撃=エルナンデス32歳、外野=大島 洋平29歳(インタビュー)、平田 良介26歳(インタビュー)、藤井 淳志33歳
投手=山井 大介36歳、大野 雄大26歳、雄太34歳、又吉 克樹24歳(インタビュー【前編】・【後編】)、カブレラ33歳、朝倉 健太33歳、岡田 俊哉23歳、濱田 達郎20歳、福谷 浩司23歳、岩瀬 仁紀40歳
野手では高橋 周平20歳(インタビュー)、投手では鈴木 翔太19歳という期待の星が控えていても、絶対数が足りない。ドラフトではそういうチーム事情も考慮しながら指名しなければならないだろう。
また今オフ、中日は13人が引退ならびに戦力外通告でチームを去る。いなくなった分は補充しなければならないので、トレードが活発化し、ドラフトでも多人数の指名が考えられる。
中日は東海地区に縁のある選手を重点的に指名する地元路線に特徴がある。統一ドラフトになった08年以降では08年=伊藤 準規(岐阜城北)、岩田 慎司(東邦-明治大)、井藤 真吾〈中京大中京〉、09年=大島 洋平、10年=森越 祐人、関 啓扶、11年=田島 慎二、12年=福谷 浩司(横須賀‐慶応大)、濱田 達郎(愛工大名電)、井上 公志(育英‐岐阜聖徳学園大)、13年=鈴木 翔太(聖隷クリストファー)、阿知羅 拓馬(大垣日大‐JR東日本)、祖父江 大輔(愛知高‐愛知大‐トヨタ自動車)、藤澤 拓斗(柳ヶ浦‐西濃運輸)と”地元選手”は14人を数える。
今年も戦略の一部として機能することは間違いないだろう。
大学生はプロ志望届を提出すれば1位間違いなしと言われる七原 優介(名古屋大)が社会人入りを早々と表明しているので、彼以外の志望届提出組では野間 峻祥(中部学院大・外野手)、河野 清太郎(名城大・投手)、近藤 弘基(名城大・外野手)と人数的に物足りない。
【次のページ】 地元・東海地区は静岡勢が狙い目か 捕手も補強ポイント

- 小関 順二
- 出身地:神奈川県横須賀市生まれ。
- ■ プロ野球のドラフト(新人補強)戦略の重要性に初めて着目し、野球メディアに「ドラフト」というカテゴリーを確立した。ストップウオッチを使った打者走者の各塁走塁、捕手の二塁スローイングなど各種タイムを紹介したのも初めてで、現在は当たり前のように各種メディアで「1.8秒台の強肩捕手」、「一塁到達3.9秒台の俊足」という表現が使われている。
- ■ 主な著書に『プロ野球問題だらけの12球団』(年度版・草思社)、『プロ野球スカウティング・レポート』(年度版・廣済堂あかつき)、『ドラフト物語』(廣済堂あかつき)、『野球力』(講談社+α新書)、『プロ野球サムライたち』(文春新書)などがある。
- ベースボールファン(有料コラム)では、「野球を歩く」を寄稿、野球ファン必見の野球歴史コラムを配信している。
- ■ 小関順二公式ブログ
