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第50回 北海道日本ハムの大谷翔平がパリーグ史上最速の160キロを計測!2014年06月09日

 今週のWeekly TOP5!
 今週はヤンキースの田中 将大(独占インタビュー:2013年03月02日)が初の月間MVPを獲得。さらにDeNAに入団したキューバの至宝・グリエルがデビュー戦を迎えるなど、話題満載でした。その中からピックアップした5つのニュースをチェック!
※成績は6月8日現在の成績です。

【目次】
5位 中日・浅尾 拓也が復帰登板 /4位 埼玉西武・伊原監督が休養を発表
3位 阪神の能見篤史がセリーグタイの4試合連続二桁奪三振!/2位 巨人の山口鉄也が史上初の200ホールド
1位 北海道日本ハムの大谷翔平がパ・リーグ史上最速の160キロを計測!

5位 中日・浅尾 拓也が復帰登板

中日・浅尾 拓也が復帰登板

 6月6日(金)、右ひじ痛から復活を目指す浅尾 拓也投手が、一軍昇格。同日、今季初登板を果たし、1回無失点の好投を見せた。

 待ちに待った男の復帰である。
 2009年、67試合に登板し、33ホールド、2010年は72試合で、47ホールド、2011年は79試合で45ホールドと、中日のセットアッパーとして活躍し、2011年にはシーズンMVPを獲得した浅尾。ここ2年は計63試合(2012年29試合、2013年34試合)の登板にとどまり、2011年ほどの内容ではないといわれるが、それでも、防御率1点台にまとめていた。
 本来なら、浅尾にはフルシーズン働いてほしいが、投手にとって肩、肘はデリケートなもの。今年も慎重な調整を進めてきた。

  5月17日に二軍戦に復帰した浅尾は8試合に登板した。状態を上げており、8.2回を投げて防御率3.24。一軍復帰登板の最速は146キロと、まだ完全復活とはいいがたいが、一軍で投げられる状態にまで戻ったのは収穫だろう。新人の祖父江 大輔が27試合、又吉 克樹(インタビュー 前編後編)が21試合、2年目の福谷 浩司が31試合登板とフル回転してきただけに、疲労もかなりのもの。そこに浅尾が復帰するのはチームにとっても大きい。現在、交流戦では9勝5敗と首位につけている。28勝29敗と借金1だが、今後も交流戦で勝ち星を重ねれば、広島、阪神、巨人と上位争いを繰り広げられそうだ。浅尾の復帰によってチームはさらに勢いづくのか注目していきたい。

<浅尾 拓也投手の経歴>
常滑北(現・常滑)-日本福祉大 -中日(2007年-)
最優秀選手1回(2011年)
関連記事:独占インタビュー 2011年
関連記事:独占インタビュー 2012年

4位 埼玉西武・伊原監督が休養を発表

埼玉西武・伊原監督が休養を発表

 6月4日(水)、埼玉西武ライオンズの伊原春樹監督は横浜DeNA戦後に、記者会見を行い、休養を発表。残り試合の指揮は田辺コーチが代行することとなった。

  シーズン途中で退くのは残念な限りだ。伊原監督は西武のコーチとして、1980年代~1990年代の黄金期を支え、さらに2002年には西武の監督として優勝を経験。2007年には巨人のヘッドコーチを務め、3連覇に貢献した名指導者である。

 伊原監督が最も評価されていたのは三塁ベースコーチで培った的確な走塁判断で、何度も勝利に貢献してきたことだ。伊原氏を語る上で、欠かせないのが1987年の巨人との日本シリーズ。二死一塁から一塁走者の辻 発彦が中前安打1本で本塁へ還った走塁だ。

 これが出来た背景には、一塁走者の辻の走塁技術がハイレベルだったこと、中堅手のクロマティは肩が弱く、クロマティをカバーにしにいく川相 昌弘も走者を見る余裕がなく、隙があったということが挙げられる。
 伊原監督は巨人守備陣の隙を瞬時に見抜き、辻に本塁まで走ることを指示。辻は俊足を飛ばし、見事生還。全国の野球ファンを興奮させた。このワンプレーにより、伊原監督の洞察力の高さが全国でも知られるようになった。
 埼玉西武が伊原監督を起用したのは、伊原監督が掲げる緻密な野球を選手たちに植え付け、再び黄金時代を築き上げようという狙いがあったのだろう。だが、伊原野球は浸透せず、53試合、20勝33敗で13の負け越しで責任を取ることとなった。

 投打で伸び悩み、得点力、防御率ともにリーグ5位と、力を発揮することが出来なかった。上手くいかなかった原因には、戦力では片岡 治大(2011年インタビュー2012年インタビュー)、涌井 秀章など主力選手がほとんどチームを去った状況でのスタートだったこと。また伊原監督はひげ・長髪・裾下げのズボン禁止など規律も厳しくしてスタートをしたが、負け続けて、徐々に選手との距離が遠ざかり、意思疎通ができていなかったことなどいろいろあるだろう。

 埼玉西武にとって、大事なのはここからどう建て直し、少しずつ借金を減らし、リーグ戦終盤へ向けて、反撃を仕掛けていくかである。
 まずは、主力選手の調子を取り戻すこと。投手陣ではエースの岸 孝之(独占インタビュー:2013年07月31日)は6勝2敗。牧田 和久(独占インタビュー・前編後編)は3勝4敗と負け越ししているが、防御率2.98と安定した数字を残している。打線の援護があれば、勝ち越しも可能だろう。2勝6敗と負け越している菊池 雄星(独占インタビュー 2011年インタビュー2010年インタビュー)も、経験を重ねながら、勝てる投球が出来るようになることを待つしかない。あとは先発に復帰した十亀 剣などの好投を待ちたい。
 打線では4番、5番の破壊力は脅威だ。10本塁打、打率.302と主砲として十分な活躍を見せている中村 剛也、シーズン途中の入団で、17試合で3本塁打、打率.315と高打率を残しているメヒア。あとは復調を待ちたい秋山 翔吾、打率.280の栗山 巧(独占インタビュー・前編後編)。そして投手から野手に転向し、ここまで5本塁打を放っている木村 文紀が中心になるだろう。

 また、二軍でリーグ3位の打率.344の好打率を残している石川 貢、イースタンリーグトップの11本塁打、リーグ2位の36打点を残している山川 穂高など、当たりを見せている打者を思い切って一軍に起用するのも得策だろう。

 埼玉西武に大事なのは1日ずつ進歩しつつ、6月は5月よりも、7月は6月よりも良い野球を見せること。上位チームに少しずつ追いつき、終盤にかけて一気に追い上げを見せてほしい。

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プロフィール

河嶋宗一
編集長 河嶋 宗一
  • 出身地:千葉県
  • ■ 現場第一主義。球児に届けたい情報とあれば日本だけでなく海外まで飛び回る。
  • ■ 編集長であり、ドットコムのスカウト部長と呼ばれ、日本全国の隠れた名選手を探索。
  • ■ 幅広いアンテナと鋭い観察力でダイヤの原石を見つけだす。
  • ■ 編集部の理論派として、今日も球場に足を運ぶ。

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