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第29回 グラビン、マダックス、トーマスがアメリカ野球殿堂入り!2014年01月14日

【目次】
[1]5位 FAの建山義紀がヤンキースとマイナー契約  / 4位 新垣、大瀬良らを育てた九州共立大の仲里監督が勇退
[2]3位 北海道日本ハムの二岡智宏が現役引退を決める/ 2位 埼玉西武、阪神が人的補償選手を発表!気になる移籍選手は?
[3]1位 グラビン、マダックス、トーマスがアメリカ野球殿堂入り!

1位 グラビン、マダックス、トーマスがアメリカ野球殿堂入り! 

 1月8日(水)、アメリカ野球殿堂入りが発表され、ブレーブスで活躍した通算305勝のトム・グラビン氏(47)、通算355勝のグレッグ・マダックス氏(47)通算521本塁打のフランク・トーマス氏(45)の3名が殿堂入りを果たした。

 この3名。MLBファンだけではなく、野球ファンなら知っている名前ばかり。まず3選手の経歴を振り返っていきたい。トム・グラビンは1984年にアトランタ・ブレーブスにドラフト2位指名され、1987年にMLBデビュー。

 1988年に先発ローテーション入りし、1989年に14勝を上げ、この年から2002年まで15年連続の二桁勝利。そのうち20勝以上を5回達成。ブレーブスの大エースとして活躍した。2002年オフにニューヨークメッツに移籍。2003年は9勝に終わり、二桁勝利が一旦ストップしたが、2004年から2007年まで4年連続で二桁勝利をあげた。2008年はわずか2勝に終わり、グラビンは引退を決めた。グラビンが積み上げた勝利数は305勝だ。グラビンは技巧派左腕として活躍。140キロ台だが、カーブ、スライダー、チェンジアップをコントロール良く投げ分け、世界一の技巧派左腕と評された。

 グレッグ・マダックスは最速150キロ前後のストレートにツーシーム、サークルチェンジ、カットボール、カーブ、スライダーと多彩な変化球を織り交ぜ、打たせて取る投球を得意とした大投手だ。1984年にシカゴ・カブスにドラフト2位指名を受け入団すると、1986年にMLBデビュー。昇格3年目の1988年は18勝を上げ、1992年まで5年連続15勝しこの年のオフにアトランタ・ブレーブスに移籍。93年はグラビンとともにローテーション入りし、マダックスは20勝を上げる。その後、勝ち星を積み重ね、1988年から続く連続15勝を2003年まで続けた。サイヤング賞は4回、さらにゴールデングラブ賞18回を達成。現役引退を決めた2008年は8勝13敗の成績だった。先発ローテーション投手として投げていながらも、惜しまれつつ現役引退を決めたのだ。通算成績は355勝227敗。圧倒的な数字を残した。

 フランク・トーマスは1989年にシカゴ・ホワイトソックスにドラフト1位指名で入団。1年目の1990年の8月2日にMLBデビュー。シーズン後半の昇格ながら60試合で打率.333、7本塁打、31打点と鮮烈なデビューを飾った。そして翌年には32本塁打、打率.318を記録し、MLBを代表するスラッガーとして駆け上がる。1993年、1994年にMVPを獲得。8年連続20本塁打、100打点を記録する勝負強いスラッガーだった。打率3割が9回、出塁率4割が10回。確実性があり、そして出塁もしっかりと出来る安定感も魅力だった。

 1990年代後半はシカゴ・カブスのサミーソーサが68本塁打、セントルイス・カージナルスのマーク・マグワイヤが70本塁打を放つなどホームラン量産時代だった。ただし、ホームランを多く打とうと筋肉増強剤であるステロイドを使って、パフォーマンスを向上させるという風潮があった。しかしトーマスはステロイドを使うことなかった。薬に頼ることなく、成績を残していたトーマスは後年になって大きく評価されることとなった。通算521本塁打、通算打率.301。まさにMLBの歴史に残るスラッガーとして大きな功績を残した。

 3人ともアメリカ野球殿堂入りする資格を得た2014年に殿堂入り。成績を見れば、もはや当然ともいうべき選出である。

 今後も多くの選手がアメリカ殿堂入りすることになるだろう。今の現役選手たちは数々の記録に迫って、先人の記録を追い抜く活躍を見せてほしい。

トム・グラビン氏の球歴
アトランタ・ブレーブス(1987年-2002年)-ニューヨーク・メッツ(2003年-2007年)-アトランタ・ブレーブス(2008年)

グレッグ・マダックス氏の球歴
シカゴ・カブス(1986年-1992年)-アトランタ・ブレーブス(1993年-2003年)-シカゴ・カブス(2004年-2006年)-ロサンゼルス・ドジャース(2006年)-サンディエゴ・パドレス(2007年-2008年)-ロサンゼルス・ドジャース(2008年)

フランク・トーマス氏の球歴
シカゴ・ホワイトソックス (1990年-2005年)-オークランド・アスレチックス (2006年)-トロント・ブルージェイズ (2007年-2008年)-オークランド・アスレチックス (2008年)

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