第8回 台湾で注目の若手プレーヤーたち『郭 修延・賴 鴻誠』 【台湾野球シリーズ】2014年01月10日
【目次】
[1]新人王を獲得した郭 修延(カク シュウエン・Lamigoモンキース)
[2]先発・中継ぎとフル回転した賴 鴻誠(ライ コウセイ・義大ライノズ)
[3]ウインターリーグの日本戦でフォームを修正し7回無失点
ウインターリーグの日本戦でフォームを修正し7回無失点
「ウインターリーグは混成軍による団体戦なので、気持ちも比較的リラックスでき、郭 源治監督が語るように自分のすべきことをしっかりこなし、メンタル面をトレーニングしたい」と語った賴 鴻誠。
12月7日には、ウインターリーグの対日本戦に先発登板した。
「日本チームは尊敬するに値するチームです。しかし、自分たちもすごい」というように、初めて日本戦で先発登板することになっても、怖気づいた様子は全くなかった。
この日は緩急を使い分けて、5回まで日本チームをきっちり抑えた。6回、軸足の左足が曲がったまま投げる癖が出てしまい、コントロールが定まらなくなった結果、各打者にボール先行となり、フォアボールも出したが、何とか投球フォームの修正を図り、再び左足をピンと伸ばすようにしてピンチを切り抜けた。
結局、この日は7回を無失点、6奪三振、被安打3、2四球の満足できる内容で終えた。ちょうど、結婚式を翌日に控えていることもあり、試合後には「自分は世界で唯一、結婚前夜に試合出場する選手でしょ」とご機嫌だった。
彼の投球は、日本チームの選手も「彼のスライダーはすごい!このままじゃ打てない」と語ったほどであった。
賴 鴻誠は
「シーズン中は納得いくコンディショニングができず、成績も納得いかないものになってしまいました。ウインターリーグではメンタル面を強化して、登板した時にヒットやエラーを許したとしても、そこで気持ちが揺らぐのではなく、次の対戦に集中して良い成績を残したい」と話す。
可愛らしい赤ちゃんが生まれたばかりでもある賴 鴻誠。ウインターリーグで、3度の先発登板で2勝、2度のMVPを獲得した。この時の気持ちを
「赤ちゃんが生まれたし、加えてチームメイトは打撃や守備で援護してくれたので、みんなが自分に運気を運んできてくれました」と表した。
そして、このウインターリーグを通じて、技術向上はもちろん、メンタル強化にも取り組んだ。
「先発、中継両方を任されるとコンディショニングが難しく、バランスを崩しやすいので、2014年シーズンは先発ローテーションの座を奪い取り、一年通して安定したピッチングをしたい」と新たなシーズンへの意気込みを語った。
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今回は、今シーズンも注目の2名の若きプレーヤーを紹介したが、彼ら以外にもまだまだ高い実力を持つ選手は多い。
今後、ますます力をつけてくるであろう台湾のプロ野球。今後、国内だけでなく、世界で活躍する逸材がさらに台頭してくること間違いない。ぜひ、今のうちから台湾野球もあわせてチェックしておきたいところだ。
(文=礒江 厚綺)
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